海亀放流と飼育施設

亀の仲間は、恐竜が地球に現れる前、25千万年もの昔から生き続けてきました。

古来海の使者として信仰され、神聖な動物として考えられ、大切にされてきたようです。

産卵

海水の温度が上がる5月〜8月末頃までに黒潮に乗ってやってきます。交尾をし、メスが産卵に上陸します。海亀は夜、砂浜に上がってきます。波打ち際からできるだけ離れた所を探し、産卵します。産み落とした卵が波にさらわれないようにする為です。産卵場所が決まると、左右交互に使って砂を跳ね飛ばし、足が届かなくなる深さまで掘ります。産卵はシッポの付根の所にある排せつ孔が膨らみネバネバした唾液のような液体といっしょに20分位かけ100個以上産みます。弾力性があるのでぶつかってもわれません。(ピンポン玉位の大きさ:約40g)産み終わると、穴に砂をかけ、きれいにうめて、何処に卵があのるか分からないようにして海へ帰っていきます。

ふ化

卵を親亀が産んだままにしておくと波にさらわれたり、野犬や狸に食べられてしまうこともあります。四輪駆動車が卵を踏み潰してしまう心配もあります。ふ化小屋は卵を保護し、無事にふ化するよう海岸に作られました。

小亀の放流会

ふ化は、産卵から約2ヵ月後から始まります。体長6cmの小亀が60cm位の深さの穴から一斉に出てきます。生まれた小亀は一斉に海に向かって歩き出します。本能的に海のある方角が分かるようです。

海に入った小亀は、クラゲや海藻などを食べながら大きくなっていきます。親亀になるのは5.000匹に1匹で、産卵にやってくるまで15年位はかかります。